日本最大級のものづくりカンファレンス

Part2. エレメカ協調設計

Design Force とComponents Editor 共通のエレメカ協調設計オプションである EMD Collaborator についてご紹介します。

【Design Force 2018.0】のエレメカ協調機能について

EMD Collaborator では、メカCADのデータを活用して電気設計に役立てる連携や、メカCADで作成した3D基板データを入力したり、逆に基板CADで作成した3D基板データをメカCADに出力するエレキとメカの連携、そして基板CADとCAE領域との連携というポートフォリオを描き、それに従った開発を進め、機能体系を整備してきました。

 

2018.0リリースでは、3Dインターフェースの拡張として、対応メカCADデータのバーションアップを行い、軽量3DフォーマットJTへの対応や “ProSTEP iViP Association” が推進するエレメカ連携用の中間フォーマットIDXの対応、DFX出力変換オプションの追加を行っています。
3Dインポート機能の拡張としては、メカCADで作成した3D基板モデルをインポートし、設計データとの差分を比較・承認する機能を追加しました。またメカニカルオブジェクトオーガナイザーの位置合わせ基準点の視認性を改善しました。

 

さらに3Dエクスポート機能の拡張として、ParasolidとPRCのフォーマットにおいてアセンブリ形式での出力に対応した他、部品フィルター設定の拡張、ボンドワイヤーのモデルの生成、B面部品領域から基板の裏側の形状を同時に生成する機能を追加しています。

 

3Dを利用した設計検証の足掛かりとしては、単体基板内の沿面距離を測定しクリアランスルール違反を検出する安全規格検証対応を行っております。さらに、フレキシブル基板を含むマルチボード設計において、システムEネットをグラフィックス表示する機能も追加しています。

 

【EMD Collaborator 2019.0】について

2019.0リリースでも2018.0と同じエレメカ協調設計のポートフォリオに沿った機能追加や、対応するメカCADのバージョンアップを行う他、お客様から要望が多い機能を追加する予定です。その1つが3Dものさしです。
3Dものさしは、三次元空間で指定した2点間の最短距離を測定する機能です。メニューや操作性は使い慣れた2Dものさしと親和性が高く、次候補機能によって隠れた面や線を選択することもできますので、狭い隙間においても距離を測定することができます。メカや詳細形状部品にも対応するため、Design Force では簡易的なクリアランスチェックとしても利用することができます。また Components Editor にも実装する予定で、詳細形状部品から生成した図形の大きさや距離の確認にも使用することを想定しています。

 

さらに、2018.0でリリースしたIDX連携に、インクリメンタル・インポートの機能も追加する予定です。
これはメカCAD側で行われた設計変更の情報を含むIDXを受け取り、現在の設計データとの差分を検出して表示するものです。エレキ側で受け入れることのできない変更は項目ごとに拒否することも可能で、その情報はメカCAD側にフィードバックされます。

 

【Design Force 2019.0】のエレメカ協調機能について

Components Editor でもお客様からの要望が多かった機能を追加する予定です。
その1つが、詳細形状部品から部品領域を生成する際に、任意の層に面データを生成する機能です。挿入実装部品に対して基板のA面だけでなくB面の領域も同時に生成できるようにする予定です。

 

もう1つの詳細形状部品の位置合わせでは、メカCAD内のローカルな座標系を、エレキ側のフットプリントの原点に合わせる機能を追加します。こちらは、2Dモデルと3Dモデルを統合した部品ライブラリ環境を目指す上で最善で、かつお客様からの要望が多かった機能です。位置合わせ後の詳細部品モデルを3Dにエクスポートすることで、エレキ設計における3Dモデルを整備するツールとしても活用いただけます。

 

今後のエレメカ協調設計の方向性について

大きな方針は、システムレベル解析の連携ソリューションをバックアップすることです。設計者のホームグラウンドである Design Force で設計した情報にメカCAD情報を加えてハイブリッドのデータモデルとし、これをCAE解析環境に渡します。そして解析結果の情報を Design Force 側にフィードバックし、設計データと重ねて表示するという双方向連携を目指しています。現状、双方向連携のための標準フォーマットがないため、解析ベンダーとの協業を一層強化して専用フォーマット制定や解析データに直接アクセスするようなアプローチも視野に開発を進めてまいります。